ラーメンのスープの味は何で決まる?ラーメンスープの基礎知識を徹底解説

ラーメンのスープ

ラーメンのスープには醤油味や味噌味、塩味やとんこつ味があることは皆さんご存知のはずです。ところが醤油ラーメン一つとっても、魚介風味のものや豚骨風味のものなど多彩なバリエーションがあるのはどうしてなのでしょうか。今回は、そんなラーメンのスープの味について深掘りしていきます。

ラーメンのスープは3つの要素で構成されている!

ラーメンのスープ

ラーメンのスープは、「ダシ」「タレ(かえし)」「香味油」の3つの要素で構成されています。まずはラーメン丼に味付けの役割があるタレを入れ、ベースとなるダシを注ぎ、麺やトッピングの具材を盛り付けた後で、香りを付けた旨味のある「香味油」を掛けてラーメンが完成するのです。つまりラーメンのスープは、「ダシ+タレ+香味油」でできているというわけでしょう。

たとえば「醤油」ラーメンだけでなく「魚介醤油」や「豚骨醤油」などのスープのバリエーションが豊富にあるのは、このダシとタレの組み合わせによるものなのです。

ラーメンのダシは大きく分けて2種類!

ダシは、魚介や鶏ガラ、野菜などさまざまな食材を長時間煮出すことで作られます。この時使われる食材はダシを取るためだけに使われ、食材そのものは食べられることはありません。食材の旨味がたっぷり溶け出したスープのみをダシとして使うのです。ラーメンのダシは、作り方によって次の2つに分けられます。

白湯(パイタン)スープ

白湯スープは、白く濁っているのが特徴です。作り方は、かなりの強火でグラグラと長時間煮込んで、湯気を立ち昇らせるのがポイントと言えます。白湯スープの材料として使われる食材は、豚骨や鶏ガラが代表的です。豚骨や鶏骨を砕けるまで数日掛けて煮込んだり、骨を砕いてから煮込んだりしてこってりとした濃厚なスープを作ります。

清湯(チンタン)スープ

清湯スープは、白湯スープとは対照的に煮立たせないように弱火でじっくりと煮詰めて作るのが特徴です。強火でグツグツと煮込まないので濁りの無い、透き通った仕上がりになります。清湯スープに使われる食材は、野菜や豚骨、魚介の節系までさまざまなものが使われるでしょう。豚骨は白湯スープにも使われますが、白湯スープの製法だとこってりするのに対し、清湯スープの製法だと上品で奥深さのある味わいに仕上がります。

ダシに使われる食材、いろいろ!

ダシに使われる食材の代表的なものは豚骨や鶏ガラです。それぞれイノシン酸やグルタミン酸といった旨味成分を多く含んでいます。イワシ・アジ・サンマ・アゴ・ホタテ・鰹節などの魚介の節類も、イノシン酸・グルタミン酸を含む材料です。玉ねぎ・人参・ニンニク・ショウガなどの野菜は、豚骨などの匂い消しの効果もあります。

ラーメンのタレは大きく分けて3種類!

スープの味を決定づけるのは、タレだと言われています。

醤油ダレ

醤油ダレは、生醤油とチャーシューの煮汁を合わせたものを何年にもわたってつぎ足しながら作るのが一般的です。その他にもいくつかの生醤油をブレンドしたり、さまざまな香味野菜を加えて煮込んだり、醤油と日本酒を合わせて煮込んだりとさまざまな製法があります。使われる生醤油も、強い香りを出したい時には「濃口醤油」、濃厚な味わいにしたい時には「溜まり醤油」など、選ぶ生醤油の種類によってタレの仕上がりが変わってきます。

塩ダレ

塩ダレは、塩と干し貝柱や昆布などの乾物系、みりんや白醤油などの調味料を合わせて作る、旨味を凝縮させたタレです。もちろん味の決め手となる塩は、精製塩・岩塩・自然塩・海塩などさまざまな国内外の塩をこだわって選び、1グラム単位で調整します。

味噌ダレ

味噌ダレは、味噌とみりんなどの調味料、すりおろした野菜やショウガ、ニンニクなどを混ぜ合わせて煮込み、寝かせて作るのが一般的です。その他、店によって独自の材料が使われるのは、醤油ダレ・塩ダレと同様です。使用する味噌も赤味噌や白味噌、違うメーカーの味噌などをブレンドして、その店独自の味を作り出しています。

味の仕上げとなる香味油!

香味油は食材の香りを付けた油のことで、食材と油(植物系油であるサラダ油やごま油、動物系油のラードなど)の組み合わせは無限大です。

ラード

豚脂を加熱して溶かし、脂肪分を固めたラードは、よく使われる香味油です。スープの表面に膜を作るためスープが冷めにくくなるのが特徴で、旭川ラーメンなど寒い地方のラーメンに多用されています。

鶏油(チーユ)

鶏ガラを加熱して抽出した油である鶏油は、鶏特有の香りと黄色い色合いが特徴の香味油です。

マー油

ニンニクをラードで揚げて程よく焦がして作るマーユは、黒い色が特徴です。マーユを使ったラーメンの代表としては、熊本ラーメンが挙げられます。

背脂

豚肩ロースの外側に付いた脂身である背脂は、「背脂チャッチャ系ラーメン」など大胆にたっぷり掛けて食べるラーメンが人気を博しています。見た目に反した、上品で絶妙な味わいが特徴です。

まとめ

ラーメンのスープは、ダシとタレ、香味油の組み合わせで作られています。ダシ・タレ・香味油ともに店ごとが製法・食材にこだわり長い時間をかけて作っています。そんなことに思いをはせながらラーメンを味わってみるのもいいでしょう。

「有限会社高松」では、絶品のスープが自慢の「中華そば」や「担々麺」、「つけ麺」を提供する「中華そば 高松食堂」を展開しております。とくに醤油系ラーメンは、提供を始めた当時熊本県では珍しかったこともあり、熊本県で有名なラーメン店となっております。ラーメン店には見えないおしゃれな雰囲気で、洋食メニューとともにこだわりスープのラーメンをご堪能ください。